絵画教室で描く!マムマムさんの気球のある大モチーフ・F12


気球のある大モチーフ作品、今回はマムマムさんの油彩画(F12)です。
こちらの作品は長い時間をかけて制作されましたが、6月半ばには完成されていました。
大変密度があり、構成力にも優れた素晴らしい作品です。
単に大モチーフを描くだけではなく作者の世界観が色濃く表現されています。
見応え十分です。
技術的にも高度で、主に油彩の古典技法で描かれました。
画面全体に美しい光を感じます。

気球の看板の中はマットな表情で、絵や文字が丁寧に描かれています。
空の濃淡はグレーズ技法で表現しています。
気球の周りの祝福テープを実際より細く表現しました。
中の風景画も丁寧で面白いです。

気球部分にカンヴァスの目がしっかり確認できます。
布の凹凸を丁寧に出していますね。
乗っている2人の顔の表情や籠もユニークです。

左のバックは、絵具を厚塗りした後にフォークで引っ掻いて多くの溝を作りました。
そのマティエールが乾いてから薄く溶いた油絵具をのせています。
重厚と淡麗の合わさった表情です。

右のバックも同様の技法ですが、その上から葉っぱを描きました。
手前の葉は厚塗り、奥の葉はサラッとドローイング風に描いています。
前後関係がよく出ています。
手前の葉には厚塗りの上から引っ掻き技法で葉脈を表現しています。

モチーフの下部です。
2冊の本、2頭の牛、2つの煉瓦、金属ポットと植物・ストライプ布などです。
2.2.2のリズム感を感じます。
レンガの質感も大変よく出ています。

2頭の牛の前後関係が大変きれいですね。
白と黒のコントラストも明快で、画面に現代的な印象を与えます。
牛の模様が地図みたいにも見えます。

BOLSの瓶の表情がよく描けています。
光の反射や透明感もリアルです。
ガラス部分(お酒の上)はもう少し白を控えめにしてもよかったですね。
白は不透明色なので、あまり透明なモチーフに使うと透明感が出なくなってしまいます。
口の部分の薄い金属は光と共に描かれています。
ストライプ布の上の空間が綺麗です。
影が魅力的です。

布にもブラッシュストロークのマティエールがしっかりあるのが分ります。
瓶の影はそのストロークを生かして描きました。
オレンジ色のサインも効果的です。

ところで、この作品は側面にも絵が描いてあります。
左側にはバックのマティエールが側面にも乗せられ、下に、植物ポットの正面からの続きが描かれています。

右側にも同様のバックのマティエールと、葉っぱやストライプ布の正面からの続きが描かれています。
面白い工夫です。
ですのでこの作品は額に入れずにそのまま飾っても素敵ですね。
マムマムさんのあくなき探究心は素晴らしいです!
これからも期待しております。











