今回の演習コースは、新しく演習コースのレギュラーになられた方も増え、活気溢れる演習になりました。
テーマは、「社会主義・自然主義などをテーマに与えられたモチーフを自由に使用してオブジェを制作する」です。
芸術のテーマとしての社会主義や宗教感、政治、自然などのあり方を考え、実際に与えられたモチーフを使って作品を制作して頂きました。
まずはホワイトボードを使って本日のテーマを解説します。
みなさん、早速与えられたモチーフをチェックし、何を使うかを考えています。
新人のオドさん(手前)、真剣にテーマを考えています。
なかなか考えが絞り込めない会員さんには更に細かくヒントを与えます。
オドさんはかなりイメージが出来てきた感じです。
本日の配布モチーフです。毎日新聞東京版2012.10.5夕刊、ガラスのキャンディーポット、F4画用紙2枚です。書籍は参考です。
これらを自由に使用してオブジェを作ります。または、作ったオブジェをドローイングして、作品としても良いです。
スズキさんはポットの底の形も使いそうです。
カトちゃんはある特定の記事に注目していますね。楽しみです。
オドさん、人物の肖像を集めて貼り始めました。なにか共通項がある様です。
スズキさん、さらに記事を調査中。
カトちゃんも、記事が決まっても実際に作品にする時の構図に悩んでいます。
そこが造形作品の面白くも難しいところです。
オドさんは立体と平面の両方の作品を作って対にしています。発想も豊かで面白いです。
ゆりこ先生のオドさんの作品に対する指導です。
スズキさんは、細かく「目」を描いています。その正体は後ほど明らかになります!
カトちゃんも最終的な形が決まってきました。
オドさん、ディスカッションの前に自分の作品を解説します。
それではディスカッションの始まりです。今回はとてもユニークな作品が並びました。
ご参加の3人の会員様、それぞれの個性で課題を解釈したのが面白いと思います。
オドさんの作品。最終的にこのような形になりました。
現在の政治に対する国民の絶望とその後の希望がテーマです。
太陽などの要素も入って、物語性もある作品になりました。
真ん中の紙「しかし。。。」の使い方が魅力的です。
丸と十字の切り抜きも視覚的に振幅を与えており、造形的な工夫になっています。
スズキさんの作品。情報を見つめる「目」がテーマですが、この作品は鑑賞する位置を作者が指定しています。
この矢印方向からガラスを通して、ガラスの底にある目を歪めて見るとの事。矢印には足跡もあります。
スズキさんに鑑賞のイメージを撮影して頂きました。なるほどー、「ゆがみ」の作品化とは面白い視点です。
コンセプトを力説されるスズキさん。とても説得力がありました!
カトちゃんの作品です。古い家具調TVをベースに、「視聴率」などをコンセプトに加えました。
今のTV界の問題点を浮き彫りにしました。
自作のポイントを語るカトちゃんです。
キャンディーポットのガラス蓋をTVのチャンネルダイヤルに見立てたのも面白いです。
カトちゃんの解説にはユーモアがありました。
ちなみに今日のTシャツはシェイクスピアの似顔絵です。
演習会場にはなごやかな笑いが起こりました。
最後は、私が資料を使って、過去の社会主義・自然主義などを使った、主にコンセプチュアルな作品を紹介しました。
普段あまり目にしないジャンルなのでみなさん新鮮で、熱心に話を聞かれていました。
ヨーゼフ・ボイスの作品を抜きにしてこのジャンルは語れません。
その他、メイプルソープの写真作品なども重要です。
今回のゼミを通してまた新しい表現が生まれるのではないかと期待できますね。
こういう作品は自らテーマと素材を決めて制作することも可能です。
ぜひチャレンジしてみて下さい!
次回の第10回演習コースは11月10日(土)17:00-19:00での開催です。ご希望の方お早めにお申込下さい!
演習コース