演習コース

第66回 演習コース(2018.7.7開催)「マンホールの蓋のデザイン2」

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第65回、66回の演習コースは「マンホールの蓋をデザインしてみよう」です。
マンホールは重要な施設ですので頑丈な鉄の蓋がしてありますが、その地方や自治体によって様々なデザインのものが作られています。
ご当地の特徴などのあるもの、その地方出身の漫画家のキャラクターをあしらったもの、もっと機能的なものなど、色々な種類があって驚かされます。
マンホールの蓋の写真を撮る為に日本中を、外国まで足を運ぶマニアもいます。マンホールの蓋の写真集も何冊か出版されています。
今回は2回目ですので、みなさんほぼ完成されたものをお持ちになっています。本日は3名様のご参加です。


マムマムさんの作品です。
丸カンヴァスに油彩です。「周りの歯車は『時』を表現し、時に流されないでゆっくり人生を歩むことを表現しています。
タイトルは「ゆっくりカエル」。前回ご紹介したオブジェが発想の根源になっています。
歯車を描くのは初めてだそうですが上手いですね!
本物の歯車をコラージュした部分があっても面白そうです。


この丸い額は年代物のお盆を利用されました。なので正円ではなくやや楕円です。
側面もやや窄まっていますがそこが味になっています。
元は茶色のお盆でしたが黒に着色されました。
作品と合っていますね!丸い額は殆ど市販されていないので、色々工夫して作るのが大切です。


次にマーちゃんです。
ボードにアクリル・紙粘土です。
国会議事堂に取り付けられた古代のマンホール「真実の口」からウソの汚水が垂れ流しになっています。
全体を囲むマンホールの円には”USO USO USO…”(噓・噓・噓・・・)と書かれています。
この作品の感じ方は人それぞれだと思います。マーちゃんは最近イタリアに行かれたので、イタリアのマンホールもいっぱい見てきて参考にされています。


造形的にはとてもよく出来ています。
紙粘土で作った真実の口がリアルです。
少し、パステルなどで着色してもいいかもと、サトミちゃんからご意見がありました。


真実の口のアップです。口から吐き出される「汚水」の表現もリアルですね。


後日、真実の口に着色してこられました。真っ白より、古さと雰囲気が出たと思います。


右斜めから。レリーフの厚みが分かります。
 

左斜めから。口から出た汚水に迫力があります。
 

マーちゃんの2作目です。まだ途中です。
沖縄の名護市に設置するイメージです。


イメージスケッチです。ジュゴンやクマノミがとても可愛いです。


後日お持ちになった完成品です。
発色がとても綺麗ですね。沖縄らしい、綺麗な海のコンセプトも伝わります。


ジュゴンの表情が可愛いです。
 

マーちゃん、長野県茅野市のマンホールカードもゲットしました。
相模原市にもあるみたいですよ!


サトミちゃんのエスキースです。
火焔土器のモチーフです。カラーとモノクロの2パターン描かれました。鉛筆と色鉛筆です。


紙粘土で作った作品と並べてみます。説得力があります。


階段状のレリーフは排水口を兼ねていて造形と実用が上手く合わさっています。
かなり厚みがある蓋なのですが、新潟は雪が多いので雪が積もっても土器の形が浮かび上がるという工夫です。


この厚みは素晴らしい!もの派や具体美術のような迫力があります。
 

ここが階段の排水口部分です。
丁寧に作りましたね。紙粘土で作られましたがとても上手いです。
 

「おすい(汚水)」ではなく「うすい(雨水)」と書かれています。雨水がたまる訳ですね。
 

裏も丁寧に、フラットに作られていました。
一口にマンホールと言ってもとても奥が深く、色々な工夫が出来るテーマでしたね。
  
さて次回の第67回演習コースは9月8日(土)17:00からになります。ご興味のある方はお問い合わせ下さい。

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