第32回演習コースは2回シリーズで、「文字プリント入りの布バック」「卓上型湿度計」「鉄と木でできたスコップ」をモチーフに自由に表現します。
モノクロのスケッチ(デッサン)と、彩色絵画の2つで一作品と考えます。
本日は色々とアイデアを出して頂き、構想を練ります。次回までに制作を進め、仕上げていくという予定で進めたいと思います。
ご参加の3名の方々、モチーフを手に取ってよく観察する所からスタートです。
スズキさん、早速モチーフをセットして描き進めていきます。
きなちゃんも筆ペンを使用して大胆な線で描いています。
マムマムさんも湿度計の側面の形などに注目しています。
ではディスカッションの始まりです。
スズキさんの作品です。デッサンは写実的に、そして物の影の面白さに注目しました。
彩色画ではコラージュも試したいそうです。
シュルレアリスム的な空間で面白いと思います。
コラージュでは包装紙や千代紙、布なども使いたいと語るスズキさん。
コラージュの技法についても色々と話が出ました。
きなちゃん、スズキさんの作品に意見を述べます。
空間の掴み方が綺麗だとお話ししてくれました。
次にきなちゃんの作品です。
2時間弱で3点のドローイングを制作しました。
全て筆ペンを使用しています。
1点目です。
「3つのモチーフを1つにまとめたかった。袋を斜めの角度に設置し、マグネット式湿度計だったので鉄のスコップに付けてみた。袋の文字が裏から透けて見えるのが面白かったのでそれを描くと、鏡文字になっているのに気付いた・・」など、色々な発見がありました。
2点目です。
まるで鯉のぼりのような形になりました(笑)。
それぞれのモチーフの「目立たない部分」をクローズアップして描きました。
「スコップの穴の面白さ、そこから湿度計を覗いて見る。スコップの形が燕尾服の男性に見えた。ネジの形をちりばめて、袋のチャックも描いていたら前回の課題の矢印を発見した。アルファベットもあちこちに散らしてみた」と、発想がどんどん湧いてきました。
凄いです。
3点目です。
「ダイレクトな形が分らない様に隠蔽して形を描く」がテーマです。
「例えば湿度計はその裏面を描いてみる。スコップの柄の丸い形+ネジ+湿度計の針+袋を組み合わせてみる。そして袋の中を湿度計にしてみました」との作品です。
シンプルで言いたいことがよく伝わります。
以上3点ですが、構想が広がり過ぎてまとまりがつかなくならないように、との指摘がありました。
でもとにかくアイデアをこれでもかと出しまくるのはとてもいい造形訓練になります。
2作目のコイノボリが人気でした。
後は、色の作品と今回のスケッチとの関連性をしっかりイメージされるといいと思います。
頑張りましょう!
スコップにマグネット湿度計を付ける実演をするきなちゃん。
最後はマムマムさんの作品です。
湿度計のみ分解して後の2つは写実的に表現するという構想です。
写実と湿度計の要素をいかに絡ませるかが問題ですね。
マムマムさんはここからどんどん自宅で展開されるので楽しみです。
本日は与えられたモチーフの確認作業と言う感じです。
まず彩色画を描いてから、またデッサンに戻るといいのではないかという指摘がスズキさんから出ました。
それも面白そうですね!
やはり絵画表現ですから、自己満足で終始しない様に、「理解してもらえる努力」が必要だという話で最後は盛り上がりました。
次回のみなさんの展開が楽しみですね。
さて次回第33回演習コースは2015年4月4日(土)17:00-19:00になります。第2回目だけの参加も可能ですのでご希望の方はお早めにご連絡ください。
演習コース