デッサン

絵画教室ってどんなとこ? アトリエヒュッテ 生徒作品レポート vol.6

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こんにちは!ヤナです。夏が過ぎ秋の寒さがやってきましたね。例年より気温の低下が少々早い気がします。夏と比べコントラストが薄れていく景色はなんだか情緒があって、柄にもなく詩的に気持ちを紡いでみたくなってみたり…四季の変化はそれだけで、気持ちの表現をしたくなる魅力がありますね。


基礎デッサン課題 3つのモチーフ


基礎デッサン最後の課題はこちらです!
前回の2つのモチーフからさらに数が増え、3つとなりました。左から、ユニークな形をした花瓶、くるみ、木製の置物です。配置は固定となります。つるつる、ざらざら、ぼこぼこ…色々な質感が目に飛び込んできますね。色味も明るい黄色、中間の黄土色、暗い茶色と同系色で揃えられています。これらの質感や色の明暗の表現ももちろんですが、モチーフそれぞれが奥にあるのか、手前にあるのか、といった位置関係についても表現できるように、ということが今回の課題のねらいなのだそうです。


今回はハクさんの作品を紹介していきます。
制作時期は2018年5月、受講回数は3回、約6時間程度で制作されました。受講3回というのは個人的にはかなり早いと感じましたが、ハクさんは絵画制作の経験は特になかったとのこと。これまでの基礎デッサン課題で身についた描画力が、存分に発揮されたのだとお見受けしました!


陶器製の花瓶はそのつるりとした質感と、薄黄色という色味のため、あまり濃く色を塗れそうにありません。ハクさんは硬い鉛筆を使って調子を付けていますね。光が反射している角部分を白く、くっきりと消しゴムをかけていることで、陶器の質感が分かりやすく表現されています。
その不思議な形状からバランスをとるのに苦労しそうですが、哲雄先生からの「全体の印象を大切に」というアドバイスもあり、非常に丁寧で立体感のある仕上がりとなっています。ハクさん自身も曲線部分が良く描けたとおっしゃっていました。


小さなくるみですが、小さいからこそ本物らしさを損なわないように、しっかりと観察して描かなければなりません。表面の複雑なしわもひとつひとつが丁寧に描かれていますね。


木製の置物にはたくさんのくぼみが彫られています。指でなぞってみたくなるぼこぼこ具合ですね。色も濃く、木目が全体に模様を作っているので特徴はとらえやすいかもしれません。
それぞれの木目をあやふやにつなぐことなく、細部までしっかりと描き込まれています。また、木目に惑わされることなく影の濃淡がしっかりと付けられているので、どの部分がくぼんでいるのか、どれくらいの深さのくぼみなのかということがしっかりと表現されていますね!


全体像に戻ります。前回の2つのモチーフデッサンと同様、複数のモチーフを描く場合、それぞれが別々の作品に見えてしまわないよう空間を意識しながら描いていく必要があります。「ハクさんはひとつだけを集中して描き進めてしまうということもなく、バランスを見ながら空間を綺麗に表現できていますね」と由里子先生が仰る通り、3つそれぞれのモチーフが同じ空間にしっかり収まっていると感じます!


以上、ハクさんのデッサン画の紹介でした。
さて、基礎デッサン課題の作品紹介は今回で最後となります。6回の課題は少々長いと感じたでしょうか?しかしながら、デッサンはどんな画法にも通ずる重要な基礎練習であると先生方は教えてくださいました。6回の経験はきっと「楽しく絵を描きたいな」という気持ちを叶える強い味方になるのだと、私は思います。
もちろん6回の基礎デッサン課題終了後、更に高度なデッサン、油彩画、水彩画、アクリル画、パステル画の課題で先生方の丁寧なご指導は続きます!デッサン鉛筆以外の画材も使い放題ですから、描きたい、表現したい!と思っている方はぜひ、アトリエヒュッテへお越しくださいね♪

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