油彩画 シゲミさんの静物油彩画F6号 Tweet 2014.07.23 by 哲雄先生 0 シゲミさんの静物油彩画(F6)のご紹介です。 大変にしっとりした、色の幅のある作品に仕上がりました。 ポット、煉瓦、ベーグル、巨峰、紫色の布という質感も色も異なるモチーフを上手くまとめ上げられたと思います。 デッサンをじっくりと勉強した成果が現れていますね。 黄色いポットです。ホーローの質感が出ました。 取っ手が胴体に映っているのがリアルですね。反射の光なども綺麗です。 煉瓦です。 もう少し絵具のマティエールが厚くてもよかったと思いますが、この画面にはなじんでいますね。 色そのものは複雑です。 輝くように光の当たったベーグルと、巨峰です。 とても自然な感じになりました。 モチーフとしての張りのある表現になりましたね。 バックも、明るい青の上に暗めの茶系色をかけて、不思議な空間を演出しました。 幻想的ですね。 紫の布も綺麗です。 紫はなかなか難しい色ですが、日本人の感覚には合っている色の様です。 サインもシンプルで綺麗です。 これからのシゲミさんの油彩画表現が楽しみです! ところでシゲミさんは、私が ヒュッテ通信2014.04.12号 「輪郭線について その2」で書いた内容を実践するために、落書きできるモチーフを持ってきて下さいました。 これがその時の様子です。 やり方をざっとご紹介いたしますと、 自分の手の届くところにモチーフをセットします。 そして、スケッチブックに鉛筆でそのモチーフを描くのですが、 この実験ではわざと均一な線で、漫画のような輪郭線で囲います。 そして、紙に少し輪郭線を描いたら、その同じ部分に、マーカーでモチーフに線を引きます。 この実験から、モチーフの輪郭線にはそれぞれ距離があり、しかも線は連続ではなく分断されている。という結果が出ます。 モチーフのクマの貯金箱は最終的にこのような線が引かれました。 正面からです。 左横から。 右横から。 上から。 下からです。 このような分断された輪郭線が、実は絵画におけるモチーフの輪郭線の正体である、という事を実証する実験です。 この時のヒュッテ通信を読んでいなくて、ご興味のある方、ご連絡頂けたらメールでバックナンバーを送信致します!