こんにちは!すっかり暖かくなってきましたね!
花粉症の私は花粉の飛散が気になって仕方ないのですが、外出しなければならないのです。
なぜなら今Bunkamuraザ・ミュージアム(渋谷)で「マリー・ローランサンとモード」という展覧会が開催されているからです!
ところで、マリー・ローランサンという画家の事はご存知でしょうか?
20世紀前半の女性画家です。
芸術の世界というのが今以上に男性社会だった時代に芸術家として活躍した女性です。
そう言われて…「ふーん、はいはい女性活躍系ね」と彼女の作品をスルーしようとしそうな方も彼女に興味を持つ交友関係を少しお伝えしておきます。
活躍した時代とフランスという街が彼女と皆さんの大好きな画家達を引き合わせているんです!
“ジョルジュ・ブラック”からキュビズムの影響を受け
“パブロ・ピカソ”と安アトリエで芸術について語らい
“アンリ・ルソー”の絵画に恋人で詩人のアポリネールと一緒に描かれる
いやー羨ましい…羨ましいとしか言いようのない面々ですね。
そんなローランサンの展覧会となれば、彼等の作品も同時に展示されるのでは?
と考えた方…良い読みですが、今回の展覧会で注目された交友関係は上記の面々ではなく、展覧会のタイトルに名前と共に添えられた単語「モード」に注目していただきたいです!
20世紀前半に活躍した女性画家と肩を並べられるモードな女性!
そんな人そう何人も私は思い当たりません。
恐らく皆さん思い浮かべるのはファッションの世界で常識を覆したモードの女王
“ココ・シャネル”彼女ではないでしょうか?
今回の展覧会はマリー・ローランサンとココ・シャネルという二人の女性の活躍を軸に展開されます!
それでは、お待たせしました!いよいよ展示作品の中からローランサンの作品をご紹介したいと思います!
まずは、肖像画です。ローランサンと言えばご婦人の肖像画というイメージが圧倒的に強いのではないのでしょうか。
そんな彼女はもちろん自画像も描いています。
この作品、実はちょっと有名な話がある作品なんです。
それは、依頼主である肖像画のモデルが出来上がりに満足できずに描き直しを要求した…
ここまでは良くありそうですが、
なんと!ローランサンは依頼主の描き直しという要求に譲歩せず
結局この作品は依頼主のモデルが受け取る事は無かったという話。
当時、ローランサンは人気の流行画家となっていたので、
彼女に肖像画を描いてもらうというのは一つのステータスであったに違いありません。
けれど、この作品のモデルである依頼主は受け取りを拒んだ!
「人気作家に描き直しを要求」「気に入らないからと受け取らない」
そんな事をした女性…勘の良い方はお気付きですね。
そう、この作品の依頼主で肖像画のモデルは“ココ・シャネル”なんです!
本当に女心というのは難しいですね。何が気に入らなかったのか…
シャネルの受け取り拒否はありましたが、
人気作家の彼女は本当に多くの女性の肖像画を描いています。
ローランサンらしい柔和な色調で女性らしさが余す事なく表現された肖像画ですね。
このふんわりとした色調が好きという方も多いと思いますが、
私はもう少し後の作品の色調が好みです。
この時期になると色調が明快かつ強いものへ変化し、
人物が背景からくっきりと浮かび上がり、色彩がとても鮮やかになっているのが分かりますね。
女性作家ならではの着眼点や表現で描かれた優しい作品の数々は、
鑑賞していてとても穏やかな気持ちになりました。
皆さんもぜひBunkamuraでマリー・ローランサンとモードを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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マリー・ローランサンとモード
会期 2023年2月14日(火)〜4月9日(日)
休館日 3月7日(火)
開館時間 10:00〜18:00(金・土曜日は21:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
※金・土曜日の夜間開館につきましては、状況により変更になる場合があります
会場 Bunkamuraザ・ミュージアム(東京・渋谷)
※日時指定予約ができるので、予約してから行くのがおすすめです!
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それでは、また次回!