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リスの置物が可愛い静物画

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こんにちは!皆さんは「写実表現」と聞くとどんな絵を想像しますか?
「写真の様な絵」と数秒も待たずに返答がありそうですが、
「事実をありのまま写し出し、そこに存在するかのように二次元の世界に描き切られた絵」
と言う様な言葉で説明される事が多々あります。

なぜこんな事を言い出したのかと言いますと…
年末に昨年応募した公募展の選考結果が届いた時に、
ふと私の作品は「写実表現部門」で入選しているけれど、
本当に私の作品は写実表現なのだろうか?という疑問が湧いたからです。

私の絵は確かにリアルを追求して表現している部分もあるけれど
「事実をありのままですか?」と問われたら、
それは完全にそうですとは言い難いな…と。

そんな事を考えている私に1枚の静物画が届きました。

————–
油絵(F8サイズ)
作者:アヤコさん
制作時間:32時間
————–
モチーフの1つ1つが本当によく描かれていますね!
このリスの置物!置物のリスなのに目がイキイキとして見えます!

それなりにリアルな置物を描くというのは結構難しくて、
追求しすぎると置物ではなくなってきてしまいますし、
かと言って描写が甘くなるのはよろしくはない…
アヤコさんはデッサン力と言いますか、画力が安定されているので、
目をイキイキと愛らしく描いても、置物らしさを同時に表現していて
可愛いリスの置物を見事に描き上げていますね!

この作品、本当に全てのパートが密度高く描かれている中で、
特に私が凄いなと感じたのは、バックのレンガの表現です。

本当にレンガみたい…とありきたりな事を言わずにはいられない仕上がりですよね!
アップにしてみると描き込みの手数だけでなく緻密さにも驚きます。

けれど、絵全体を見てみると…

そこまで主張していないんです。しっかりとバックとしての役割を担っていて…
つまり、バックのレンガ以上に手前のモチーフが描けているんです!

リスの置物があまりにも可愛いのでついついそちらに目が行ってしまいますが、
パプリカとヒメリンゴも質感までしっかりと表現されています。
明るいスカイブルーのクロスの上にある黄色と黄緑色を描くのは
画面の中でカラーバランスを見ないと黄色は変に目立ってしまったり、
黄緑色は沈んでしまったり…
この辺りのバランス感覚もアヤコさん、流石だな…と思いました!

写実表現って何だろうと悩む私に、アヤコさんのこの作品は
一つの正解を教えてくれた様な気がしました。

———

冒頭で公募展への応募の話をしましたが、
アトリエヒュッテは公募展への参加に積極的な会員の方も一定数いて、
上野の森美術館などの有名美術館での展示経験のある方もいらっしゃいます。

絵を描く時の目標は人それぞれですが、公募展を一つの目標にするのも良いと思います。
締切があるので、しっかり仕上げる力も付きますしね!
公募展って何?調べたら沢山あってどれに応募すれば良いか分からない…
という人はぜひ、アトリエヒュッテの講師の先生に相談してみてください!

相談するにも、現在の画力を確認する必要があるので、
まずは体験教室で、自分の画力を確認してみてくださいね。

〈体験教室のリンク〉

それでは、また次回!

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