展覧会案内

佐原俊也「第30回 全日本アートサロン絵画大賞展」入選 2021.2.4-15 国立新美術館

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サクラクレパス・ターレンスジャパンが開催するコンクール「第30回・全日本アートサロン絵画大賞展」に、アトリエヒュッテから佐原俊也さんが入選されました!
国立新美術館にて、2021年2月4日~15日の開催です。本日はそのレポートをお送りいたします。こちらが会場の入り口です。
 

佐原さんは縦長の大画面2点、セミをテーマとした作品を出品されました。上の絵は紙にクレパス、下の絵はカンヴァスに油彩で描かれています。
 

キャプションです。
それぞれに個性的なタイトルが付いています。佐原さんはモチーフのセミを観察し、スケッチする事で構造を把握したように思います。構造というものは目で確認し手で描き描き上げる事で、作者の体内へインプットされていきます。今回は佐原さんの思い入れのあるセミの絵画。本人にしか描けない、密度のある絵画となりました。
 

大木にとまって、夏の日差しを感じているセミです。
クレパスのタッチを非常に上手く使われていますね。左上から差し込む斜光性は斜めにずれていき、本当の意味での示差性の絵画になっています。
 

ディテールです。
 

サインも綺麗ですね。クレヨンの重なりに色の深みがあります。
セミのようでいてどこかセミでない感じもします。「セミならざるセミを描いている」のかもしれません。
 

光沢のある画面に仕上げました。
クレパス画のセミは画面の中心にいましたが、この油彩画ではやや左寄り、右下からはもう1匹のセミが現れています。とまっている方がメス、現れているのがオスです。
 

樹木の表皮が、油絵具の光沢感で上手く表現できました。
セミの翅の繊細な線の表現がとても綺麗ですね。模様も魅力的です。いわゆる「セミの絵」ならば、誰でも簡単に想像できるかもしれません。しかし佐原さんはセミとは正反対である「セミではない」ものについて考えているように思います。更にセミそのものの存在が揺らぐことに気がついたのかもしれません。あえて逆側から考えることで、その存在を問うているかのようです。
 

ダンマー樹脂溶液のたまりが、樹木の皮になっているような高等テクニックです。
 

展示風景です。
 

この展覧会は2月4日から15日まで乃木坂の国立新美術館で開催されました!

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