第78回~79回の演習コースは配布モチーフの表現です。木製ボビン(糸巻き)・インテリアトレイ・レモンスライスを自由に表現します。こちらがモチーフです。
絵画には、静物画、風景画、人物画などの種類があります。後、大切なものとして「構成画」「イメージ画」「抽象画」があります。その3つは前者の3つの絵画より、より自由な発想で作者の狙いがはっきりと出て、ある意味直接的な作品になります。
本日と次回は、「構成画」の中でも最もオーソドックスな「配布モチーフによる構成画制作」を行います。配布モチーフは普段のセッティングモチーフとは違い、おのおのに与えられるわけですから、その物の扱いが自由です。変形や合体、スケールの変化も思い通りにして描いて頂けます。ただし、どのような絵にしたいのかそのイメージをしっかりと持って描き進めないとまとまりのない、散漫な画面にもなり易いので注意が必要です。経験者はより自由に大胆に、今回が初めての方はゆっくりと構想を練って下さい。
本日の参加メンバーです。新人の参加者2名を加え、賑やかになりました!
スズキさんのエスキース1です。
車やトレイが浮かんでいる感じです。ここからの抽象化を目指します。
エスキース2です。幻想的な作品です。
砂漠にトレイが浮かび、影の方が動いています。荷台にはレモンスライス。
上の渦状の形態は太陽です。数字がポイントになっていますね。半抽象くらいを目指します。
エスキース3です。
農夫のような人物が主体の作品。トレイはトラックに、糸巻きはタイヤに、レモンは木に生っていて収穫されています。レモンの木のコンセントから電源を取り走るトラックですがコードが足りないかもしれないという幻想的な雰囲気があります。昔の子供の間で流行った糸巻き車のような感じです。人物も如何にもスズキさん的なキャラですね。
作品の解説をするスズキさん。
サトミちゃんの作品です。
トレイは表裏が同じで、その文字の反転などに注目しました。フロッタージュしたものをコラージュしています。糸巻とレモンの形態を上手く組み合わせています。
トレイヴァージョンと、糸巻きヴァージョンの2つを作る予定です!
優れたデザインである糸巻きの完璧な形を組合わせて行きます。
トレイをレモンを手にコンセプトを語るサトミちゃん。
初参加・マサさんの作品です。
金属のプレートを基盤に見立て、ICチップを配置する作品を考えています。層が繋がってミクロの世界を醸し出す予定です。エッシャーのような不思議絵も頭に描きながら進めます。基板などの知識があっても無くても楽しめる作品になるといいですね!
モチーフを手に丁寧にコンセプトを語る初参加・マサさん。
マーちゃんの作品です。
レモンが目になって、顔が出来ています。木にはレモンと糸巻きが生っています。トレイは無機物なので有機物のレモンと二律背反の表現を目指します。
こちらは、よりメカニックになっていますね。糸車が糸を巻きながら自分で動いていくイメージです。
分かりやすくコンセプトを解説するマーちゃん。
初参加・由子さんの作品です。
由子さん的に、糸巻きはあったかい、人懐っこいイメージだそうです。そんな雰囲気を油彩で描いていく予定です!
捻じれたトレイの入り方も面白いですね。デッサンとしてよく出来ている作品です。
楽しそうにコンセプトを語ってくれた由子さん。
きなちゃんの作品です。
糸巻きはコロコロと回る楽しさ・3つのモチーフは絡んで・すべてはトレースで・ただ、隙間は自分で描くというコンセプトです。画材は油性ボールペンと万年筆を使いました。
糸巻きを手にコンセプトを語るきなちゃんです。次回の作品が楽しみですね!
6名の参加者の方々、全て視点が違うのがとても面白いです。2回目にどのような作品が出現するかとても楽しみですね!