こんにちは!ヤナです。
毎日暑いですね…去年はここまで暑かったかしら?年々気温上が上がってない?などと思っていましたが、実際30年前と比べると東京では5℃程度、最高気温が高くなっているのですって!思わずひえ~っと声が出てしまいました。夏本番はまだまだ続きます、皆さんどうか、体調管理を怠らないようにしましょう…。
基礎デッサン課題 タガイチガイ瓶と大理石球
汗を拭きつつ、5回目の作品紹介レポートと参ります。
ついにモチーフの数がふたつに増えましたね!画面の中に複数のものを描いていくのは非常に難しいと感じます。それぞれのモチーフの色や質感の違いはもちろんですが、位置関係や大きさの対比、パース(奥行き)の正確さ、描き込みの量など様々な点でふたつをバランスよく描画していく必要があります。
トキさんのデッサン画を見ていきましょう。こちらの作品は受講回数4回、計8時間程度で制作されました。
瓶は互い違いに3段で組まれた珍しい形状をしていますね。円筒形の組み合わせでできているので、おそらくこれひとつが課題でしたらそんなに難しくないのだろうなと感じます。ガラスの質感もキャンティワイン瓶を思い出しながら描いていけるでしょう。
ではとなりの大理石球はどうでしょうか?
非常にシンプルなモチーフですが、形の似たリンゴと違いきれいな球状なのでいびつに描くわけにはいきません。一見簡単なのに難しく奥が深い!とはトキさんの感想。フリーハンドできれいな円を描くのも難しいので、球状となるとその難易度も跳ね上がりそうです。
しかしながらトキさん、とっても綺麗で丁寧に描けていますよね!硬めの鉛筆を使いスケッチブック表面の凹凸を目立たせないようにしており、大理石のつるっとした質感がよく表れています。
タッチの違いから背景との境界もはっきりしており、形も調子の付け方も完成度の高い球だと感じました。哲雄先生も恐れず積極的に取り組んでいた、と褒めていらっしゃいました!
瓶の上部分です。大理石とはまた違ったガラスの硬い質感も、それぞれにタッチの差を作ることで見事に表現されていますね!透明な瓶がどのように光を反射しているのか、どこに影を落としているのか、よく観察されたのでしょう。2段目とのつなぎ目部分も非常にリアルで、瓶の厚みが伝わってきます。この表現力、参考にしたい!
続いて下部分。3段目とのつなぎ目もリアルですね!この瓶がどういった厚みで、どれぐらいの太さをしているのかとてもよく分かります。背景が瓶の丸みに沿って歪んで映っている様子と、瓶の底部分はガラスが少し厚くなり透明度が下がっているであろう様子。また瓶の汚れといった非常に細かい部分まで丁寧に描き込んでいるのも、よりリアリティを増しているのでしょう。
全体像に戻ります。それぞれが丁寧に描かれていても、ばらばらの作品のように見えてはいけません。複数のモチーフをひとつの景色としてまとまりをもって描いていくことが重要となってきます。トキさんの作品も正確な構図で描かれていますので、しっかりとした一体感がありますね。
制作中、トキさんは先に瓶をかなり描き込んでから大理石球の調子を付け始めたそうです。「一体感を出しやすくするためにはできるだけ同時進行で調子を付けていくと良かったですね」とは由里子先生。しかしながら、トキさんは瓶の調子に合わせて大理石球も描き込めていけたので、安定した一体感のある仕上がりになったともおっしゃっていました。哲雄先生からも「元気よく調子を付けており、背景もしっかりと描き込んでいて好感の持てる作品になりました」という評価も頂いておりました。
以上、トキさんのデッサン画の紹介でした!
トキさんも初めは「自分に描けるかな?」と心配に思ったそうです。しかし先生方のアドバイスを受けることで最後まで描き上げることができ、自分でも驚いてしまった!とおっしゃっていました。
複数モチーフに対し私も今から少々ひるんでおりますが、今までの課題デッサンを描いてきたことを思い出しながら、楽しく挑戦したいなと思っています!
—–アトリエヒュッテ講師 小屋哲雄 個展開催のお知らせ—–
小屋哲雄展 -古典抽象主義24-
2018年7月24日(火)~7月29日(日)
11時~18時(最終日のみ17時まで)
会場:画廊宮坂 GALLERY MIYASAKA
東京都中央区銀座7-12-5 銀座ビル4階
http://www5a.biglobe.ne.jp/~miyasaka/
哲雄先生は全日在廊予定だそうです!
開催時は厳しい暑さが予想されます、熱中症などにお気をつけてお越しください。
小屋哲雄プロフィール https://atelier-hutte.com/staff/
お問い合わせ https://atelier-hutte.com/contact/