気球のある大モチーフも、9月一杯で設置が終了しました。
多くの会員さんが制作されましたので、ご紹介したいと思います。
今回はますみちゃんの油彩画(F10)です。
とても密度のある作品です。色彩も柔らかいトーンで良いですね。
バックは気球の看板に合わせて牧歌的な風景画にしました。
雲もとても上手いです。
マーラーの交響曲大4番が聴こえてきそうです。
看板・牛・煉瓦など、それぞれのモチーフの質感を大切にして描かれています。
看板の中の空とバックの空が繋がっているのも面白いです。
左のバックの道はあえてシンプルな表現にしました。
なので、人物・動物等は入っていません。
右側の葉っぱも細かく、丁寧に描きました。
油絵具のマティエールで葉脈が表現されています。
瓶の金の口の部分や透明感もよく出ていますね。
気球の紐の部分(人間の上)と、瓶の広がった部分の形態がシンクロしていて画面に深みを与えています。
気球に乗っている人の顔も可愛いです。
奥の牛のあばら骨の描写がリアルです。
Flowerの金属器も、そのメタリック感がよく出ました。
植物も、油絵具のマティエールで表現されているのでレリーフの様です。
本の背表紙も魅力的ですね。
ストライプ布の表現も自然です。
布に落ちる物の影の色はもう一工夫できそうですね。
次回の課題にしましょう。
手前の牛の下をピンポイントで地面にして、土に草が生えています。
これはますみちゃんならではの感覚です。
この仕事によってこの作品が「自然回帰」を主題に描かれているように感じるのです。
オレンジ色のサインも画面のアクセントになっています。
とても修行を積んできたますみちゃん、
これからも幅広い制作をしていくと思います!
油彩画