これは驚きの作品です。
現在進行中、設置期間3月いっぱいの「クラシックカーの大モチーフ」作品1番乗りのマムマムさんです。
高度な画面です。
モチーフの描写は全く問題ありませんし、バックの工夫も見事で、素晴らしいコンポジションの絵画になっています。
地球儀の細かい描写も凄いですがバックのピラミッド型のタイルが、右側だけ描かれ、左側は厚塗りパートの油彩絵具だけという判断による空間性が素晴らしいと思います。
この「判断する」事こそが、「感覚」なのです。
重厚なクラシックカーです。
深い緑の塗装が木製の車に施されているのがよく分かります。
ストライプ模様の布に落ちている影も綺麗ですね。
地球儀の表現に戻ります。
くるくると無理なく回るような、円運動まで表現できているのです。
中心がピカッと光っているので、球の立体感がよく出ました。
バラの花と葉、バックです。タイルの右側にある亀裂の表現と、その斜め下のタイルの下部に入っている濃い3角形の影が画面全体を引き締めています。
バラの花と葉の描写も凄いです。
丁寧に時間をかけて描かれています。
カンヴァスの目が生きています。
陶器の家、切株、ストライプ布、茶色の布などもそれぞれの良さを引き出しています。
ここまで拘って描き切るマムマムさん、すごいです。
演習ゼミの成果が通常授業の作品にも現れてきました。
どこにでも出品できる作品ですね！
油彩画
