第45回と46回の演習コースのテーマは、「与えられたモチーフ(雑誌)の中の写真その他などをコラージュし、それに描画を加え、与えられた封筒の中に入っている紙に書かれた言葉を表現する。」です。
第2回 演習コース(2012.3.3開催)でも行った課題です。
今回の配布モチーフの雑誌は「散歩の達人 No.236『町田大特集』」で、皆さんに与えられた封筒には「喜び」「哀しみ」「怒り」「優しさ」「寂しさ」「楽しさ」の中から1つが入っています。
本日はその2回目で、それぞれ、かなり作品制作が進みました。
授業開始前に楽しそうに自作を見せるサトミちゃんです。
きなちゃんも仕上げに入りました。
マムマムさん、作品に使えそうな写真をピックアップしています。
サトミちゃんも新たなコラージュ素材を探しました!
スズキさんの机の上は流石に整頓されていますね。
マーちゃん、かなり頑張りましたね!
面白い作品に仕上がりつつあります。
他メンバーのリクエストに応えて作品を見せるサトミちゃん。
ディスカッションの始まりです!
本日はスズキさんからです。
「楽しさ」がテーマなので、スズキさんのお好きな「お酒」「音楽」を取り入れた画面になりました。
左のお店の入口のコラージュから中に入って楽しめます。
アダルトな雰囲気と、鳥なども楽しみの1つと言えますね。
アクリル・色鉛筆・鉛筆を使いました。
中央の白い矩形が画面を引き締めています。
唇の周りのぼんやりした空間が顔に見える、と数人から意見がありました。
お酒のすぐ下にベーゴマがあるのは、大人と子供の楽しみの対比の様です。
写真の扱いにもう一工夫あると尚良いですね。
左上はネズミの写真が貼られています。
だまし絵風です。
ミロ的な形もありますので探してみて下さい。
スズキさんのエスキースです。
当初のアイデアとの変更点がよくわかりますね。
自作を語るスズキさんのお話を皆で聞きます。
続きましてサトミちゃんの「怒り」です。「怒り」がダイレクトに伝わる素晴らしい作品になりました。描写部分はアクリル画です。
前回もお話された「怒り」の意味をとてもよく把握した作品です。
「怒りのポイント」「きちんとした思考の崩れる瞬間」「え?何?何なの??って思った瞬間ピキッと切れる」・・・私にも経験がありますが、その平常心が歪む瞬間を見事に表現しています。
「まるでサイバーゲームのよう」「右下にもっと強力な黒があっても良い」「左のグニャグニャのイメージがとても怒りっぽい」と、メンバーの意見も具体的です。
自作を語るサトミちゃんのお話を皆で聞きます。
豆のコラージュもいいアクセントになっている画面です。
きなちゃんの作品です。
エスキースは文章で練って来られました。
全てを作品として認識しているのがとてもいいですね(画像は一部加工してあります)。
密度のあるコラージュです。
絵具はアクリルです。
「哀しみ」と「悲しみ」の意味の違いから調べ、「哀しみ」の方にふさわしい表現を考えた所など流石です。
ヘビにはメディウムを塗って光沢を出し、さらにリアルになりました。
全体に手が入り過ぎて空間がなくなりつつある段階もあったのですが、見事に復活しました。
あくまでも最初の支持体に拘って、決して紙を新しいものに替えたりしないのもきなちゃんの良い所です。
根性があります!
「哀しみ」の課題の紙を蒲鉾板に貼り、作品化しました。
これは素晴らしいアイディアですね。
河原温の作品を彷彿させます。
「哀しみ」と「悲しみ」の意味の違いの調査です(画像は一部加工してあります)。
「哀しみ」の本質について深く掘り下げていきます(画像は一部加工してあります)。
制作途中の画像をタブレットで披露します。
結構変化しています。
カラー用紙にコピーするという用意の周到さです。
モノクロコピーに水彩で色をのせるより近代主義的だと思います。
以前までの段階を写真に撮っています。
これはこれで、白の流れが綺麗ですね。
丁寧に作品解説をするきなちゃん。
マムマムさんの油彩です。
モチーフの雑誌に出ていた白洲正子の「鶴川日記」を元に、「おかめと般若」を制作のヒントにしました。
女性の二面性がテーマの1つになっています。
流石の描写力ですね。
コラージュの必要性が話題になりました。
格子の部分はコラージュです。
おかめと般若を入れ替えたほうが良いとか、格子が壊れていたり、モンドリアン風になっても面白いと意見がありました。
バックに格子を配置し全体のバランスを取るという意見も出されました。
迫力のある般若です。
メインのモチーフが雑誌に出ていないところが意見が分かれる所です。
神社は熊野神社(町田市鶴間580 江戸中期建立)です。
コラージュ部分の油彩の丁寧な描写の相性が良いですね。
マーちゃんの作品です。
アクリル使用です。
「喜び」に満ち溢れていますね。
クネクネした形をいっぱい切り出して人物を作ったり、ミニトマトを育てる喜びをテーマにしたり、マーちゃんの感情はとても素直です。
現在マーちゃんはミニトマトを育てているそうです。
そのような実体験を元に作品を作るのも良いことだと思います。
「喜びの樹」のイメージです。
人物の形を工夫したので、ダイレクトに喜びが伝わります。
全体の緑も綺麗ですね。
グランマ・モーゼスを連想するという意見も出ました。
自作を語るマーちゃんのお話を皆で聞きます。
今回の課題、2回を通して、メンバーの表現力が大変上がっているのと、演習コースの目的の1つである「ディスカッションで自分の作品を言葉で表現し、他の人の作品に積極的に意見を言う力」も、とても上がってきていると感じました。これからも更なる創造の力の育成に頑張っていきましょう!
さて8月の演習コースは休講になります。
次回の第47回演習コースは2016年9月3日(土)17:00からになります。
只今満席です。
キャンセル待ちは出来ますのでご希望の方はお問い合わせください。