人物画を独特なイメージ的な表現で描いたKYOさんの油彩画です。
じっくりと時間をかけてモチーフを観察し丁寧に色を置いていかれます。誰もがが気付かないような部分に着目されており、作品を通してイメージ化された女性像の様子に気付かされることも多々あります。作者の見方がダイレクトに伝わる素晴らしい作品です。
上半身の表現です。
今回の作品は手前の人よりも背景の表現に苦心されていました。色々と試されたのち面で描き出すことになり、その結果密度のある表現になったと思います。背景の扱いはメインの人物に比べ、散漫になりやすいのですが、そこをしっかりと描き込むことによって画面全体に意識がしっかりといきわたり、緊張感のある画面作りに成功しています。
上体から、下半身への表現です。
不思議な生命体のような世界観が素晴らしいです。形態を描き分けるのに苦労されていましたが、何度もあきらめずに塗り込むことによって油彩絵具の厚みが増し、面白い表現につながっています。デッサンに独自性を感じますが、更に重厚な熱量で表現しているので魅力的に見えます。
この一枚を描き切る中で多くの発見や技術の向上があったと思います。
それを次の一枚に生かしてくださいね!
人物画