前回の大モチーフは多くの会員様が様々な技法で制作されました。
今回はサトミちゃんの木炭混合技法デッサンのご紹介です。
MBM木炭紙の大画面に木炭・鉛筆・ペンで主に描きました。
メインの立像はリアルな描写で、バックのモチーフはキュビズムの手法で制作しました。
左下は殆どペン画の世界です。
多彩な技法と絵画表現のノウハウがあってこそ、可能だった作品に仕上がりました。
しかも完成度が高く、作品として高いレベルで鑑賞できるのも魅力です。
「原始の力」と題され、ファルベ・コパン展に出品された作品です。
立像をメインに画面中央部です。
色々な表現が混在しています。
立像の顔は凛々しく、原始の力に溢れています。
頭部は背景空間に一部溶け込んでいます。
上半身、下半身の木の硬さや重量感の表現は流石ですね。
足の前後関係や安定感など、高度なデッサン力で表現されています。
土台の木のリアルさもその高い描写力を感じます。
バックは自然枝のハシゴや、石で出来た神像「ティキ」がいるのですが、解体されて融合され、キュビズムの空間になっています。
ティキを捜してみて下さい!
笛吹く人々のいるメキシコの木の容器も上部が背景に溶け込んでします。
株にはバナナや皿に乗った厚い肉、瓶、植物、煉瓦、木の台などがあります。
それぞれの表現の差は観ていて飽きません。
バックの中央部分はとても入り組んでいるのですが、すっきりと空間的に見えます。
この密度のある、ペンで描かれたアボリジニの世界がこの作品の内容・技法に幅を与えています。
サトミちゃんの洗練した画面はこれからもとても期待できます!
デッサン