さてさて、本日はちょっとゲストの方の作品をご紹介したいと思います。たまには他の環境で描かれている方の絵を観るのもいいものです。本日のゲストはアツコさんです。アツコさんは私が講師をしている新宿M絵画教室の生徒さんでいらっしゃいます。先日素晴らしい油彩を完成されました!アツコさんの許可をとって掲載します。
ご覧下さい。この絵はモチーフとバックの絵画2点で成り立つ構成油彩(F12)です。バックの絵2点はジョルジョ・デ・キリコの作品です。画集をイーゼルにたてかけてセットしました。手前に組んだモチーフもキリコ風に解体したり輪郭線を強調したりしてるのが面白い試みです。キリコの絵とモチーフを結びつけるのが色を抑えた色面なのもすごくオシャレな絵です。
右の絵のアップです。これ、描いてるんですよ!絵の中に別の絵がある絵を(ややこしいですね・・笑)「画中画」といいます。このキリコの模写レベルのバックの中に深い空間があるのがわかります。線もとっても綺麗です。
左の絵です。美しいですね。オレンジの布がきいてます。手前の鳥かごを支える金具の先端とキリコの絵の中の不思議な渦巻き型の類似に注目!!シュルレアリスムですね??!形而上学万歳!(笑)
鳥かごの中には鳥ではなくリンゴがいます。しかも、リンゴは3つに分解され、それぞれがズレながら描かれています。リンゴのヘタもまるで金属ですね。かごの底には色々な色があって目を楽しませてくれますね。
黒いマネキンです。黒の中にも色幅があります。確かなデッサン力で、女性のマネキンの量感も捕らえています。
マネキン下1/2です。木製台の質感に注目!まるで渦のような布の皺が非現実性を強めています。
石膏の三角錐です。輪郭がシャープで、キリコの絵と強い関係が生まれています。左に少し見える旗もいいですね。この作品は所々に配置された旗で面白い不思議な空間を表現しています。
あらゆる所に工夫がなされていて、見飽きない作品に仕上がりました。ヒュッテのみなさんとはまた別の視点で描かれているのが面白いですよね。又、機会があれば是非作品を紹介させて下さいねアツコさん!これからも頑張りましょう!!