さてここでゲスト作品ご紹介です。新宿M絵画教室で私が指導しているアツコ・OSAWAさんの表現主義的な静物油彩です。鏡上のガラス花瓶・キャンベルスープ・花&真鍮一輪差しとマチス&カンディンスキーの絵の世界が素敵な出会いをする絵になりました。バックやテーブル側面もとても凝ってます。
このガラスの中の色面!自由奔放のようでありながらしっかりとした色・形の構造が支えています。形の選び方が実にデリケートですよね。絵具のマチエールの厚みも綺麗です。
もはや「画中画」の領域を越えるくらいの力を持つマチスの切り絵です。
一見自然に見えますが、ほら、よーくご覧下さい。”KANDINSKY”の文字最初の”KAN”が画集の表紙を飛び出して葉っぱに乗っていますね。さりげない超現実!(笑)
スープ缶の描写も綺麗ですねー!よく描けています。缶の上面、4分割されてレーダーのようですね。この表現が画面全体に動きを与えているのです。真鍮の金色の中の明暗もいいですね。鏡の中の世界も飽きさせません!
見事なバック。明快です!絵具のビシっとした付きの良さに作者の自信を感じます。
最近のアツコ・OSAWAさんの油彩は上手さに加えて表現力が強化されて参りました。これからの制作がますます楽しみです!