アクリル画

春の大モチーフ作品完成まつり

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こんにちは!新年度がスタートしましたね!
アトリエヒュッテも益々活気に溢れています!
もちろん絵画教室なので賑やかというわけではありませんよ。

では、何をもって“活気がある”と言っているかと言いますと…
それはもちろん“完成した作品”です。

皆さんアトリエで切磋琢磨しているのでしょう!
今回ご紹介する作品達はヒュッテで「大モチーフ」と呼ばれている
数ヶ月間常設する名前の通り「大きなモチーフセット」を描いた作品達です。

この大モチーフは基礎デッサンを終え、希望の画材での小作品をいくつか仕上げた後に挑むのが一般的で、
ある種、大モチーフで作品を描く事はヒュッテ入会後に設定する目標の1つにもなると思います。

では、なぜ、入会すぐに大モチーフは難しいのか…
それは「モチーフの複雑さ」と「時間制約」があるからです。

これから紹介する作品を見ていただくと一目瞭然ですが、
とにかくアイテム数が多く複雑に構成されています。
それは「遠近感」はもちろん「質感」「重量感」などの描き分けも必要とされます。

そして、期間を設けてセットされているので、
当然、一定期間を過ぎるとモチーフは解体されてしまいます。
つまり、モチーフがセットされている「期間内に作品を仕上げる」必要があります。

更に、大モチーフを描き始めるとぶつかる問題があります。
それは「個性」です。
大モチーフは本当に多くの人が描きます。構図こそ違えど同じものをモチーフにするので、
何も考えずに見えているままを描くと必然的に同じ様な作品が量産されます。
ここで思うわけです「人とは違う自分だけの作品にしたい…」と、
そこで個々の拘りや挑戦が画面の中で繰り広げられ「個性的な作品」へと昇華されます。

この様に大モチーフで描かれた作品は複雑な構成を描くデッサン力と
時間制約による集中力、そして個性とクオリティの高い作品に仕上げられていきます。

3月末迄設置されていた大モチーフでも本当に多くのハイクオリティ作品が誕生しましたが、
今回のブログでは悩みに悩んで選んだ3点だけご紹介させていただきたいと思います。

それでは作品を見て行きましょう!

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油彩画(F10)
作者:ハルミさん
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美しい…それもとても洗練された印象です。
黒を使うのがとても上手で羨ましい…

(私だけかもしれませんが、)カラーで絵を描く時に「黒」という色の使いどころがわからない。
思い返せば幼稚園くらいからあらゆる画材で黒だけ新品のまま…

そんな黒使えない人生を歩んできた私には絶対に出来ない色の構成に
羨ましさというか憧れを感じました。

そんな、一見限られた色調で構成されている様に見えるハルミさんの作品ですが、
不思議と地味ではないんですよね…
地味でないのはおかしいとよーく作品を見てみると…

床や壁にチラチラと鮮やかな色がある事がわかります。
これはいったい?…と思い伺ったところ、
とても大胆かつ緻密な下地作りにありました。

伺ったところ
様々な色をメディウムなどで厚みを出してカンヴァスに乗せ、
乾燥後にその塗ったカラフルな下地を乳白色で隠すように全面を塗ります。
そして、完全に絵の具が乾いた状態でサンドペーパーを使い
最初に作ったカラフルな下地を削り出す……といった事が行われているそうです。

画材の特性を生かしたアイディアでとても素敵だなと思いました。

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クールでおしゃれなハルミさんの作品の次は、
きっと皆さんが虜になる鮮やかで優しい作品をご紹介します。

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油彩画(F10)
作者:ユミコさん
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柔和で可愛いらしい…とても可憐な印象です。
パッと視界に入ってきた瞬間、パステル?と錯覚してしまう程
柔らかなタッチで表現されています。

今回の大モチーフ、それはそれは妖しい魅力を放つ民芸品の仮面と置物がセットされているのですが、
その民芸品すらも穏やかな表情に見えるじゃありませんか!

この手のモチーフって妖しいオーラを漂わせたり、
なんなら少し怖い気配をさせてみたり…
そういう方向に向かいたくなりがちだと思いますが、
ユミコさんの描く仮面は怖くない!
儀式や呪術の仮面というより女神の仮面の様な印象を抱きます。

この作品を“皆さんが虜になる作品”と言ったのは、
まさにこの部分でユミコさんの作りだす
色調やタッチが見る人を幸せな気持ちにさせるそんな作品だと思いました。

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ついにこの作品を紹介する順番が来ました!
今回、数ある大モチーフの作品の中で一番ワクワクした作品を紹介します。

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アクリル画(F10)
作者:マーちゃん
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「ポリネシアンの秘宝の手がかりを発見した!」と言いたくなる作品です。

海の風や波、眩しい陽射しを感じるだけでなく、
先述の通り「冒険の匂い」がする…そんな作品だと思います。

とてもエネルギッシュで吸い寄せられる様に見入ってしまいました。

そしてこの作品、コラージュを上手く使っていらっしゃいます!

この砂のコラージュは本当に絶妙な塩梅で見事ですね!
素材のコラージュはついつい本物の持つオーラに頼りたくなってしまい多用した結果、
絵を引き立てるつもりが絵の描写よりも目立ってしまった…
なんて悲劇を生んでしまう事もあると思いますが、
そこは、さすがマーちゃん!秀逸な作品を完成させていらっしゃるなと思いました。

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素晴らしい作品がどんどん生まれるアトリエヒュッテ…
どんなレッスンをしているか気になりませんか?

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※現在、土・日は満席のため、体験教室は平日のみの受付です。
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※ヒュッテ展の様子については【2021年ヒュッテ展のリンク】でご確認ください

ヒュッテ展は基本的にアトリエで制作した作品を展示する展覧会なので、
出品作品の納期迄に完成作品がないと展示できません…ので、
悩んでいる方は早めの体験、早めの入会で作品展出品を目指して制作されてみてはいかがでしょうか?
ギャラリーに自分の作品が飾られる貴重なチャンスをお見逃しなく!

それでは、また次回のブログで!

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