演習コース

第15回 演習コース(2013.5.11開催)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加


今回の第15回 演習コースは、「詩を絵画化してみよう・その1」がテーマです。
文学を絵画化するという、大変興味深い内容です。
アイデアを出すのにみなさん時間がかかるため、今回は2回シリーズとなります。
対象となる詩は、谷川俊太郎の「生きる」を選びました。
ご参加の皆様、詩を読んで早速色々なアイデアを出し始めました。
 

生きる 谷川俊太郎
 
生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木漏れ日がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみをすること
 
 
あなたと手をつなぐこと
 
 
生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと
 
 
生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ
 
 
生きているということ
いま生きているということ
 
 
いま遠くで犬が吠えるということ
いま地球が廻っているということ
いまどこかで産声があがるということ
いまどこかで兵士が傷つくということ
いまぶらんこがゆれているということ
 
 
いまいまがすぎてゆくこと
 
 
生きているということ
いま生きてるということ
鳥ははばたくということ
海はとどろくということ
かたつむりははうということ
 
 
人は愛するということ
 
 
あなたの手のぬくみ
いのちということ

 

スズキさん、「手をつなぐこと」「兵士が傷つくということ」のフレーズに注目しています。
 

Isatomoさん、詩のリズムや感情表現の図像化を考えてみます。
 

N中さんは幾何学的な画面です。生きる=夫婦で生きる と捉えています。
 

スズキさんのアイデアスケッチです。
繋がれた手・兵士・鳩・大地などが描かれています。
シュルレアリスム的な発想で、面白い作品になりそうです。
 

Isatomoさんのアイデアスケッチです。
詩のリズム・悲哀・笑い・生命の本質・動植物のシルエットなど、盛りだくさんです。どのように作品化していくか、次回までの課題ですね。
役者は揃った、という段階だと思います。
 

N中さんです。
階段の形態と目の形が特徴ですね。
目はご夫婦の目を入れる予定です。
発想として大変シンプルです。
ここから説明的にならないように注意しましょう。
 

今回のディスカッションでは、特に積極的な意見交換がされました。
それぞれに次回につながるヒントが数多く出たと思います。
 

次回のゼミまでにどんどん制作を進めるのもOKです。
次回の演習コースは6月1日(土)17時からの開催になります。
2回目だけの参加もできますのでご希望の方は申し出て下さい。
前もって今回の資料をご用意致します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントを残す

*